コインチェック事件の原因と犯人や返金等その後の動向【今は大丈夫】

  • コインチェック事件って、その後どうなった?犯人は捕まったんだっけ?
  • 先日も事件のことが報道されてたけど、そもそもどんな内容だったの?
  • コインチェックの利用を検討中なので、今は大丈夫なのか?を知りたい

いわゆるコインチェック事件ですが、2021年1月22日にNHKが『警視庁が関与者を検挙』と報道したことから気になっている方も多いようです。

過去の私も詳しい内容を分かってませんでした。そこで、今回は事件の概要を紹介します。
プロフィールは以下のとおり。

この記事では、『コインチェック事件の概要・原因』『事件後のどうなったのか?今のコインチェックは安全なのか?』を時系列的に解説しました。

お読みいただくと『コインチェック事件の一連の流れや、今のコインチェックの状況』を短時間でスムーズに理解できます。

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流し読みでも充分な記事構成です。ぜひ最後までご覧ください。
(※記事で使用している『仮想通貨』とは『暗号資産』のことを指します)

コインチェックハッキング事件の概要と原因

コインチェックハッキング事件の概要と原因・問題点

事件の概要は以下のとおり。

事件の概要
2018/01/26に、コインチェックが外部からのハッキング攻撃を受け、わずか20分ほどの間に仮想通貨『NEM(ネム)』580億円相当を盗難された事件。
『人類史上最大額の盗難事件』と言われている。

原因や問題点は以下です。

事件の原因
当時のコインチェックが、仮想通貨をずさんに管理していたこと。

具体的な問題点
コールドウォレット(ネットから遮断された電子的金庫)ではなく、ホットウォレット(ネット接続されている電子的財布)に仮想通貨を保管していた点。

まとめると、当時まだ『仮想通貨交換業みなし業者』だったコインチェックのお粗末な管理体制が引き起こしたハッキング事件でした。

現在のコインチェックは安全に生まれ変わった

  • 金融の老舗マネックスグループの傘下に入り管理体制の見直しを行なった
  • その結果、金融庁から正式に暗号資産交換業者として登録されるに至った

登録番号:関東財務局長 第00014号
登録年月日:平成31年1月11日
暗号資産交換業者名:コインチェック株式会社

金融庁『暗号資産交換業者登録一覧』

とは言え、海外は完全に別物です

上記、『金融庁に暗号資産交換業者として登録されてないと優れていない』という考えは間違いです。
なぜなら、日本が勝手に言ってるだけで海外は別物な話だから。

例えば、海外取引所のBinanceは資金力で非常に優れているし、Bybitの安全性は業界最高水準です。

金融庁の暗号資産交換業者うんぬんは、日本の業者に限定して考え、優れた海外取引所は積極的に使うのが吉でしょう。

なお、初心者向けの優れた取引所はコインチェックを含め、こちらの記事で詳しく解説しています。

参考記事

仮想通貨取引所に登録して投資を始めたいどこの取引所を使えばいいか?迷っている初心者におすすめの取引所を教えて欲しい […]

初心者におすすめの仮想通貨取引所ランキング4選【海外あり】

コインチェック事件のその後【時系列で紹介】

コインチェック事件はその後どうなった?

ざっくり以下のような感じです。

  • 2018/01/29:金融庁がコインチェックに対し業務改善命令を発令
  • 2018/01/29:出川さん出演のCMが中止に【現在は別CMを再開】
  • 2018/03/08:金融庁がコインチェックへの二度目の業務改善命令
  • 2018/04/06:コインチェックが顧客に対し流出NEM分の返金完了
  • 2018/04/16:金融の老舗マネックスグループの完全子会社となる
  • 2019/01/11:金融庁がコインチェックを仮想通貨交換業者に登録
    2020/04/01施行の改正資金決済法により、暗号資産交換業者に改名されています

金融庁がコインチェックに対し業務改善命令

コインチェック事件から3日後、金融庁の関東財務局から速攻で行政処分を受けました。

原因の究明や顧客対応などが不十分と判断されたためです。

コインチェック株式会社(本店:東京都渋谷区、法人番号1010001148860、資金決済に関する法律(平成21年法律第59号)附則第8条に基づく仮想通貨交換業者)(以下、「当社」という。)においては、平成30年1月26日(金)に当社が保有していた仮想通貨(NEM)が不正に外部へ送信され、顧客からの預かり資産5億2,300万XEMが流出するという事故が発生した。
これを踏まえ、同日(26日(金))、同法第63条の15第1項の規定に基づく報告を求めたところ、発生原因の究明や顧客への対応、再発防止策等に関し、不十分なことが認められた。

関東財務局『平成30年1月29日 コインチェック株式会社に対する行政処分について』

これにより、コインチェックは後日、詳細な報告を金融庁に行う運びとなります。

また、実はここから、金融庁による各仮想通貨サービスへの調査の動きが激しくなりました。

出川さん出演のCMが中止に【現在は別のCMを再開】

出川哲郎さんが出演していた有名なコインチェックCM。
金融庁からの業務改善命令を受け、このCMの放映が中止されました。

『出川組』という言葉も流行りましたので、ご存知の方も多いでしょう。

YouTubeで当時のCMを見つけましたので、興味のある方はどうぞ!

2021/1/14から別のコインチェックCMを再開

名曲『宇宙戦艦ヤマト』のイントロが使用されたCMが再開されました。約3年ぶりとなるCM放映です。

金融庁がコインチェックに二度目の業務改善命令

一度目の業務改善命令を受けてから1ヶ月ちょい後、コインチェックは金融庁に経過報告を行い、立入検査も受けました。

そして結果は、、、アウト!!

管理や監査体制がまだまだ甘いし、顧客補償のロードマップが見えないと判断されたためです。

資金決済に関する法律第63条の15第1項に基づく報告、同法第63条の16に基づく業務改善報告、立入検査により当社の業務運営状況を確認したところ、取り扱う仮想通貨が内包する各種リスクを適切に評価しておらず、例えば、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与リスクなど各種リスクに応じた適切な内部管理態勢を整備していなかったことに加え、昨年秋以降、業容が急激に拡大する中、業容拡大に応じた各種内部管理態勢及び内部監査態勢の整備・強化を行っていないことが判明した。

関東財務局『平成30年3月8日 コインチェック株式会社に対する行政処分について』

実はこの際、コインチェック以外にも仮想通貨業者4社が業務改善命令、2社が業務停止命令を受けています。

コインチェックからの返済は?【2018/04/06に完了発表】

実はコインチェックは2度目の業務改善命令を受けた翌月に、NEM盗難の被害にあったユーザーへの返済をきちんと終えています。

返済総額、460億円。

580億円の流出額に対し、補償額はその後の相場下落で約460億円に圧縮されたが、それでも多くが「返済は到底不可能」とみていた。

2018年4月6日 日本経済新聞

もちろん580億円全額を補償せよ!という声もあり、その気持ちも分かります。

でも、460億円を補償したこと自体が評価されるべきでしょう。

なぜなら、仮想通貨の世界ではハッキング被害で破綻し、ユーザーへ補償がなされなかった事例が数多く存在するためです。

資金力があると万が一の補償もきちんと行われる

例えば、世界最大規模の業者Binanceも2019年5月に44億5000万円のハッキング被害を受けています。

これに対し、緊急資金を使ってユーザーに返金。サービスの稼働としては、1週間の預け入れと引き出しの停止で済みました。

結論、仮想通貨業者は、セキュリティ力と資金力がある上に使いやすいところを選ぶべきです。

初心者におすすめの安全な仮想通貨取引所3選

金融の老舗マネックスグループ(株)の完全子会社となる

460億円の返金から10日後、コインチェックはマネックスグループに36億億円で買収され完全子会社となりました。

ご存知マネックス証券を傘下に持つ、金融プラットフォーム最大手の老舗です。

このマネックスグループの元で、コインチェックは金融庁からの業務改善命令の内容に基づいた以下のような改革を行います。

  • マネックス人材をコインチェックの人事部長に迎える
  • 社外取締役やマネックスグループと連携した内部監査
  • 全通貨でのコールドウォレット(電子的金庫)の導入
  • 業務端末等のセキュリティ強化やネットワークの分離
  • 取り扱い通貨の基準を策定→匿名性の強い通貨は廃止

上記は、いわゆるWeb系ベンチャーから金融プラットフォームに生まれ変わるための改革だったのかと。

私は職業柄、金融系エンジニアとの交流もありますが、ハッキリ言ってWeb系エンジニアとは別人種。現場のルールや雰囲気も超厳格ですからね。

金融庁がコインチェックを仮想通貨交換業者に正式登録

マネックスグループの元で改革を続けること10ヶ月、コインチェックは、仮想通貨交換業者として金融庁から正式にお墨付きを受けました。
※法律の改正により現在の正式名称は『暗号資産交換業者』

金融庁は不正アクセス(ハッキング)に対する防御や、顧客の資産と自社の資産を分ける分別管理、マネーロンダリング(資金洗浄)対策などの取り組みが進んだと評価。正式な登録につながった。

2019年1月11日 日本経済新聞

コインチェック事件から1年。ユーザーに巨額の補償を行い数々の改革を経て、晴れて登録申請中の『みなし業者』では無くなりました。

かくしてコインチェックは生まれ変わった

上記のとおりコインチェックの安全性はメチャクチャ上がり、初めて仮想通貨を行う人にとって最適の取引所となりました。

コインチェックの評判や、私自身のユーザーとしての感想はこちらの記事にまとめました。あわせてご覧ください。

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じゃあ『コインチェックにハッキングしてNEMを盗んだ犯人は誰なのか?』ですが、結論、不明です(2021年1月時点)。

状況は下記となります。

  • 検挙されたのは盗まれたNEMと知りながら売買した者のみ
  • ハッキング自体の犯人は北朝鮮・ロシア説などあるが不明

検挙されたのは盗まれたNEMと知りながら売買した者のみ

今まで『コインチェック事件の関与者、2021年1月22日に31人を検挙』とか『2020年3月11日に2名逮捕』といったニュースがNHKなどでなされています。

上記、いずれも『盗まれたNEMと知りながら売買した者』ということです。

ダークウェブを通じて別の仮想通貨と交換

ときおり目にするダークウェブってやつですね。売買の関与者たちは組織犯罪処罰法違反の疑いで検挙されました。

ダークウェブとは?
専用ソフトを使わないとアクセスできない、匿名性保持や追跡回避の技術が使用されているWebサイト

ハッキング自体の犯人は北朝鮮・ロシア説などあるが不明

過去、国連の専門家パネルなどが『コインチェックへのサイバー攻撃は北朝鮮のハッカー集団【ラザルスグループ】の犯行の可能性が高い』という報告書を発表したことがありました。

また、朝日新聞が『ロシアや東欧のコンピューターウイルスがコインチェック社員のPCから発見された。よってロシア系ハッカーの可能性が高い』と報道したこともあります。

ただ、上記はいずれも確証は得られておらず、繰り返しになりますが犯人は不明。

『真相が明らかになり犯人が捕まって欲しい』と願うばかりです。

【まとめ】今のコインチェックは安全と言えます

こんな感じで、今回はコインチェック事件についてまとめました。

要点は下記のとおりです。

  • コインチェック事件=580億円相当のNEMが盗まれた事件
  • 既にコインチェックは被害ユーザーへの返金を終えている
  • コインチェックは改革を経て金融庁のお墨付きを獲得した
  • 盗難NEMを売買した者を検挙、ハッキング犯は現在も不明

上記のとおり、現在のコインチェックは過去とは違い安全と言えます。

そして売買や設定がシンプルで、初めて仮想通貨を行う人にとって最適な取引所に生まれ変わりました。

参考記事

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