- 株式投資でよく目にするPERとかPBRって何だろう?
- 似たような名前だし違いも分からない。
- 良いと判断できる目安や具体的な使い方ってあるのかなぁ?
一般的に『株式投資を始めてPER・PBRを目にするようになったが、何なのか?分からないまま放置』というケースは多いものです。
記事を書いた私ですが、以下のような人間です。
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この記事では、『PERとPBRの定義』および『その確認方法』を噛み砕いて解説。後半では『株式投資での実践的な使い方』も紹介します。
大体3分ほどで読み終わります。
3分後には「PERとPBRの意味や違い、使い方」が理解可能です。
本記事の結論
- PERとPBR=その株が割安かを測る数値
- 割安の目安=『PER=20倍以下』『PBR=5倍以下』
流し読みで充分に有益なはず。ぜひ最後までご覧ください。
PER・PBRとは?【その株が割安かを測る数値】
これが結論になります。
以下もう少し深く、PERやPBRと本質にせまります。
PERとは何か?その本質的な意味
PER。
正式な名前は「Price Earnings Ratio(プライス・アーニングス・レシオ)」。
日本語訳だと「株価収益率」。
よくある教科書的な説明だと「時価総額が純利益の何倍かを示す指標」って感じですが、もっと突っ込んで本質を表すと以下になります。
例えば、A社を30億円で買収できるものとします。そしてA社は1年間で純利益2億円を稼げると予想されるとします。
この場合、買収額30億円を回収するのにかかる年数は「15年」になります。
この「15」年という数値こそがPERの本質です。
続いて、具体的な計算式を見てまいります。
PERの具体的な計算式
下記のとおりです。
時価総額は「もし、その企業の株を全部買ったらいくらになるか?」を表す金額。言い換えると「その企業を買収するのにかかる金額(理論値)」です。
計算式は「株価 × 発行済み株式総数」となります。
そして予想純利益ですが、これは「会社が予想する1年間の純利益」。あくまで会社が予想しているだけというのがキモです。このあたりはPBRのところで後述します。
ここで、PERの計算例を一つ挙げてみましょう。
- A社の例
- 時価総額 = 30億
- 予想純利益 = 2億
- 30億 ÷ 2億 = 15
- PER = 15倍
これを見たら「A社を買収したら、買値回収まで15年かかるのね」と考えるわけです。
さて、もう一つ例を挙げましょうか。
- B社の例
- 時価総額 = 200億
- 予想純利益 = 20億
- 200億 ÷ 20億 = 10
- PER = 10倍
これを見て「B社なら、回収まで10年で済むのか」と考える。
例だと、A社よりB社の方が割安と言えますよね。
つまり、上記のように2社以上を比較して「どっちが割安か?」を表している数値がPERということです。
PBRとは何か?その本質的な意味
続いてはPBR。
正式な名前は「Price Book-value Ratio(プライス・ブックバリュー・レシオ)」。
日本語訳だと「株価純資産倍率」。
これも教科書的な説明だと「時価総額が純資産の何倍かを示す指標」って感じですが、もう少し突っ込んでPBRの本質を表わしてみましょう。
例えば、A社を30億円で買収できるものとします。そしてA社が持つ純資産が15億円だとします。
この場合、A社を買収するには純資産の「2倍」のお金が必要ということになります。
この「2」倍という数値がPBRの本質です。
では、計算式を見てみましょう。
PBRの具体的な計算式
下記のとおりです。
まず時価総額ですが、こちらはPERのところで解説したので大丈夫かと思います。
そして実績純資産ですが、これは「前回1年間の決算時における実績の純資産」です。
キモは予想ではなく「実績である」という点ですね。
補足:PERとPBRの違い
PERの計算には「会社予想の純利益」が使われました。予想は途中で変更されることがあります。
対してPBRは「実績の純資産」が使用されます。実績は途中変更がないため信頼できます。
つまり、PERよりPBRの方が信頼性が高いということです。
続いて、PBRの計算例を示しておきます。
- A社の例
- 時価総額 = 30億
- 実績純資産 = 5億
- 30億 ÷ 5億 = 6
- PBR = 6倍
これを見たら「A社を買収するには、A社が持っている純資産の5倍のお金が必要」と考えるんですね。
では、もう一つ例です。
- B社の例
- 時価総額 = 200億
- 実績純資産 = 80億
- 200億 ÷ 80億 = 2.5
- PBR = 2.5倍
「B社なら、2.5倍で済むのか」と考えます。
A社よりB社の方が割安と言えますよね。
結論、PERと同様に2社以上を比較して「どっちが割安か?」を表している数値がPBRになります。
PERやPBRの確認方法【計算は不要です】
PERやPBRはとてもメジャーな指標です。なので大抵の株式情報サイトに掲載されています。
例えば株式情報サイト「株探」なら、以下のとおりです。
「株探」の検索窓に確認したい企業名を入れて表示すればOK。
わざわざ計算する必要はありません。
PERやPBRがマイナスってどういうこと?
株式情報サイトでPER・PBRをチェックすると、数値ではなく「ー」が表示されいる場合があります。
これは「PERなら純利益がマイナス」「PBRなら純資産がマイナス」と言う意味。
もう少し詳しく説明すると以下です。
- PERがマイナス=純利益がマイナス=赤字
- PBRがマイナス=純資産がマイナス=債務超過
どちらもヤバい状態ですが、より厳しいのは「②PBRがマイナス=債務超過」の場合ですね。
上場廃止や倒産のリスクが高まっていると言えます。
株価が割安と言えるRERやPBRの目安【実践的な使い方も紹介】
ここまでおさえてたところで、RERやPBRの目安を紹介します。
ただ、RER・PBRのみで投資判断をすることはありません。あくまで銘柄分析の1項目としてご参考ください。
まず世間で言われるRER・PBRが割安と言える目安は以下です。
- PER = 15倍以下
- PBR = 1倍以下
ただこの目安はあくまで日経平均をベースにしたもの。
つまり大企業向けの目安となっています。
そこで私はグロース株投資において以下のように修正を加えて使っています。
- PER = 20倍以下
- PBR = 5倍以下
業種やその時の地合いにもよりますが、上記をクリアーしていればOKと見るわけです。
もちろんクリアーしていないからといって、いきなり足切りとかするわけではありません。
ただPBRが10倍を超える場合は割高なケースが多いため、投資対象から外すようにしています。
まとめ
というわけで、記事は以上となります。最後にまとめます。
- PERとPBRは、共にその株が割安かを測る数値
- PERは会社予想の純利益に基づき計算される
- PBRは実績の純資産に基づき計算される
ちなみに、私は日本のグロース株投資において、PER20倍以下・PBR5倍以下を割安の目安としてチェックするようにしています。
ご参考いただけますと幸いです。
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