- 仮想通貨のコミュニティって、どういうものなんだろう?
- メンバーは、何かに登録したり入会したりするものなの?
- 初心者でも、簡単に速攻で理解できるよう解説して欲しい
仮想通貨の世界では『コミュニティ』という言葉が、当たり前のように使われています。
とは言え、『ぶっちゃけ、コミュニティって何なの?』と感じながら、見たり使ったりしている初心者の方も多いでしょう。
私ですが、下記のような人間です。
- システム会社のWebエンジニア 兼 UIデザイナー
- 過去、仮想通貨で4万円を100万に増やせました
- 上記は全てXYMという銘柄に替えて保有中です
- 著者 プロフィールページはこちら、連絡はこちら
この記事では、仮想通貨におけるコミュニティとは何か?を定義してみました。
また、必要に応じて社会学やITサービスにおけるコミュニティについて、噛み砕いた解説も入れてます。
お読みいただくと、コミュニティという言葉が何を意味しているのか?を、スッキリと理解できるはずです。
なお、参考文献や参考サイトなども紹介してますが、特に見なくてもOK!
本記事の流し読みのみで充分に理解可能となります。
ぜひ最後まで、ご覧くださいませ。
(※記事で使用している『仮想通貨』とは【暗号資産】のことを指します)
コミュニティとは何か?【利害・関心・意識】
さっそくですが、まずは次のツイートをご覧ください。
コミュニティって言葉は利害を共にする人たちを総称するための言葉としか捉えてないから、別にその言葉自体が好きとか嫌いとかどうでもいい。考えすぎ。
— トレスト/Tresto🐺 (@TrendStream) January 24, 2022
こんな感じかな?#Symbol ブロックチェーンを通じて利害が一致する人たちのただの総称。すべてのXYM保有者。
— トレスト/Tresto🐺 (@TrendStream) February 27, 2022
国民とか市民とか社員とか株主とか部員といった従来の括りができない新しい括りなのでそれしか形容できない的な🤔 https://t.co/w0niJrdQMl
上記は、Symbol/NEMコミュニティの超有識者『トレストさん(@TrendStream)』のツイート。
トレストさんは、有名メディアあたらしい経済にて『暗号資産・ブロックチェーン業界を牽引する52人』にも選出されてる方です。
参考サイト:
Web3時代はすぐそこか?暗号資産・ブロックチェーン業界を牽引する52人の「2022年の展望」
先のツイートは、Symbolコミュニティの解説ですね。
こちら実は、文末が特に重要だと思います。
従来の括りができない新しい括りなので、それしか形容できない的な
まさに、おっしゃるとおり。コミュニティって本来、それとしか形容できないものです。
なぜなら仮想通貨のコミュニティは、どこかの学者が定義したことも無ければ、辞書などに記載もされてないからです。
そして、もしコミュニティを無理に別の言葉で形容すると、たぶん本来の意味からズレが生じます。これが前提条件です。
とは言え、コミュニティの意味がピンと来ないんです
その気持ちも良く分かります。ひと昔前の私も同じだったためです。
なので、本来の意味からの多少のズレは百も承知な上で、分かりやすく定義してみましょう。以下のとおり。
仮想通貨におけるコミュニティとは?
共通のブロックチェーンやトークンへの利害や関心および、『①所属している②役割を担おう③お互いさまだ』という3つの意識を持ちながら、自然と集まって交流や共有を行ってる集団のこと。
結論は上記のとおりです。以上、記事は終了!
と、いきたいところですが、『イヤイヤしおかわさん。なに勝手に訳わかんない定義してんのよ?根拠は?』って感じると思います。
ですので、ここからは上記の結論に至るプロセスを、掘り下げてみましょう。
- 【補足】ブロックチェーンとは?
- どの順番に誰がどんな取引などを行ったのか?という記録データを、改ざんや削除などを防ぐために数多くのサーバーへ保存していく技術。
- 【補足】トークンとは?
- ざっくり言うと、仮想通貨やNFTのこと。
社会学のコミュニティの定義【地域・利害・意識】
『何事も原点から学べ』ということで、社会学者マッキーバーによるコミュニティの定義(1917年の著書による)を紹介。次のとおりです。
- コミュニティとは?(by 社会学者マッキーバー)
- ある一定の地域において利害をともに営まれている自然発生的な共同生活体。
『①我々意識 ②役割意識 ③依存意識』の3つの意識が存在する。
なるほど!100年前の『コミュニティ』は、地域生活に結びついた言葉だったんですね。
とは言うものの、現代ではあまり関係なさそうです。なぜなら、ITが発達したグローバル社会だからです。
そもそも仮想通貨なんて、グローバルのド真ん中だし地域もクソも無いですよね。
一方、『利害をともに』とか『自然発生的な』は、仮想通貨においても適用されると言えるでしょう。
また、コミュニティには『①我々意識 ②役割意識 ③依存意識』の3つの意識が存在していると言ってますね。
ちょっと小難しい言葉なので噛み砕いてみます。
- ①我々意識
所属しているという意識 - ②役割意識
役割を担おうという意識 - ③依存意識
お互いさまだという意識
上記のとおり。
ですので、マッキーバいわく、例えば『以下のような感じの人はコミュニティメンバーでは無い』ということになります。
自分は行動するつもりがなく、価格が下がると他者の文句や悪口を言い始める人
なぜなら、3つの意識を持っていない状態だからです。
利害がある・自然と集まる・3つの意識を持つ
というわけで、社会学の見地から、上記の3つが仮想通貨のコミュニティにも必要だと言えるでしょう。
参考文献:
コミュニティの概念に関する社会学的考察
板橋区・大東文化大学地域デザインフォーラム 分科会中間報告書
コミュニティづくりの展開に関する考察 ―社会学の領域から―
ITサービスでのコミュニティの定義【共通・関心・交流】
コミュニティという言葉を使っているITサービスは、国内だと下記が有名です。
- mixiコミュニティ
- Twitterコミュニティ
それぞれ、見ていきましょう。
mixiコミュニティ
mixiヘルプの説明によると、次のとおり。
mixiのコミュニティでは、同じ趣味や共通点のあるメンバーと、掲示板を利用して交流できます。
なるほど!この機能は、掲示板というオンライン上の場所の提供を指しているんですね。
そして、共通点とか交流がポイントになりそうです。
Twitterコミュニティ
ヘルプセンターの説明によると以下です。
Twitterのコミュニティは、ユーザーが特に関心のあるトピックにつながり、共有し、より身近なものにするための専用の場所を提供するために作られました。
こちらも、機能としては場所の提供を目的としています。
関心と共有という言葉がポイントになりそうですね。
要するに、mixiとTwitterのコミュニティをまとめると、下記のように言えると思います。
- ITサービスにおけるコミュニティとは?
- 共通の〇〇に関心がある人たちが、交流や共有を行っているオンライン上の集まり。
その集まる場所を提供しているのがコミュニティ機能。
もちろん仮想通貨の世界の場合、上記の○○にはブロックチェーンやトークンが入ることになります。
【結論】仮想通貨におけるコミュニティの定義
そんなわけで、社会学とITサービスのコミュニティを掘り下げてみました。
これらを材料に、仮想通貨のコミュニティの定義を作ってみましょう。
結論は以下のようになるはずです。
仮想通貨におけるコミュニティとは?
下記の2点を持ちながら、自然と集まって交流や共有を行っている集団のこと。
①共通のブロックチェーンやトークンへの利害や関心
②所属している・役割を担おう・お互いさまだという意識
ゆえに、あなたも何かの銘柄を保有し、関心と3つの意識を持って交流すれば、今すぐコミュニティメンバーというわけです。
コミュニティが分かりにくい主な理由【2つ】
さて、後半ではコミュニティという言葉が、分かりにくい理由を書いてみます。
主に考えられるのは、下記2つです。
- ①コミュニティ機能と混同
- ②アソシエーションと混同
それぞれ例を出しつつ、解説します。
①コミュニティ機能と混同
これは、前半で説明したmixiやTwitterのようなコミュニティの機能自体との混同ですね。
例えば、Twitterの機能を使って作成されたコミュニティへの参加には下記が必要です。
『招待』を受けとる。そして『参加』ボタンをポチる。
※コミュニティの作成方法によって例外あり
私たちは色々なIT機能に慣れているので、何かに参加する時は『参加』ボタンをポチるはずだ!と思い込みがち。
でも、そうとは言えないことは、先の解説のとおりです。
※ボタンをポチって参加するコミュニティもありますが
例えば、記事冒頭で紹介したSymbolの場合なら、以下のような人たちがコミュニティメンバーという感じです。
XYMという銘柄を保有してて、Symbolブロックチェーンへの関心と、3つの意識を持って交流や共有を行ってる人たち。
※SymbolによるオールオンチェーンNFTの保有を含む
上記、Symbolコミュニティメンバーは、どこかの『参加』ボタンをクリックした人だ!なんて書いていないですよね。
つまり、原則として仮想通貨のコミュニティ参加に、どこかの機能のボタンをポチる必要はありません。
『何かのコミュニティ機能でつくられたもの=仮想通貨のコミュニティ』という訳では無いので、混同注意です。
②アソシエーションと混同
記事の前半に出てきた社会学者のマッキーバーですが、実はコミュニティの他にアソシエーションというものも定義しています。ざっくり言うと以下です。
- アソシエーションとは?(by 社会学者マッキーバー)
- ある特定の目的を達成するため、コミュニティの中で計画的に作られる組織。
コミュニティは自発的な集まりでしたね。
一方、アソシエーションは特定の目的のため計画的に作られた組織だと。
※コミュニティの中に目的に応じた複数のアソシエーションが作られるイメージ
上記を混同すると『仮想通貨のコミュニティって、組織へのメンバー入会とかあるの?』と誤解が生まれ、訳が分からなくなります。
もちろん、そういうオンラインコミュニティもあるにはありますが。
アソシエーションの好例としては、Symbolコミュニティメンバー同士で作られた『モザワン2実行委員会』が挙げられるでしょう。
PEACE FOR UKRAINE
— mosaic1gp_#2 (@mosaic1gp_2) April 28, 2022
様々な情報が飛び交う中、確実に言えることは「今、ウクライナが支援を求めている。」ということです。
この状況で、皆さんが様々な想いを抱える中、その想いを形にするきっかけとしてチャリティーアートフェス #モザワン2 を開催いたします。
#Symbol
https://t.co/BGnYpjgZ35 pic.twitter.com/VT298XXPUW
挙げられる理由は、下記の特定の目的のため、計画的に作られたチームだからです。
①ウクライナへ援金を届けること
②NFTアーティストの知度を向上させること
③Symbolを知ってもらうこと
興味のある方は、上記のツイートや参考資料をチェックしてみてください。
また繰り返しですが、コミュニティはアソシエーションと違って、原則として入会手続きなどはありません。
混同しないように、覚えておいて損は無いでしょう。
【まとめ】当たり前だけど盛り上がりが大切
こんな感じで、今回は仮想通貨のコミュニティを定義してみました。
しつこいようですが、本来は他の言葉で無理に定義するようなものではありません。ですので、あくまで一意見として、ご参考ください。
仮想通貨のコミュニティとは?まとめ
①共通のブロックチェーンやトークンへの利害や関心
②所属している・役割を担おう・お互いさまだという意識
そして当たり前ですが、コミュニティは盛り上がっていた方が良いですね。
日本でコミュニティが盛り上がってるのはSymbol
下記は仮想通貨3大メディアのひとつ、コインテレグラフの記事の抜粋です。
Symbolは日本や韓国でカルト的な人気を誇り、世界でも急速に拡大している。コミュニティは主にTwitter、Discord、LINE、KakaoTalkで見ることができます。
カルト的(笑)かどうかは分かりませんが、かなり盛り上がっていることは間違いありません。
なので、Symbol・XYMを良く知らない方は、一度チェックしてみると吉でしょう。
Symbol・XYMの入門的な内容は、こちらの記事に、まとめています。
最近Symbol・XYMに興味を持ち始めたので、情報収集したいと思う。とは言え、Twitter上の会話が理解できず、ぶっちゃけ困ることも多い。 […]
この記事が、仮想通貨におけるコミュニティの理解に役立てますと幸いです。